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日経アーキ11月号より
先日、スペインで行われていたエコ住宅国際大会「ソーラーデカスロン2012」。
国別対抗で、実際にエコ住宅を建て、計画性、 エネルギー収支、快適性、社会性等をもって順位をつけ争う大会。第7回スペイン大会。
今回、日本は60以上の企業の協力を受け、参加。

結果は、
18カ国中15位。
出来上がらなかった住宅が2つある。そのことを考慮すれば・・・ほぼ最下位。
 ・・・という、少し衝撃的に受け取れる結果がかえってきた。
日経アーキの記事の主文も「日本のエコ住宅が負けた」「ガラパゴス化」である。
同じアジアの中国にも大きく敗北。


細かいことまでは、ここでは書けませんが、
環境性能、断熱、技術、機能性では、他の国々に引けをとらない・・・いやそれ以上の性能を持っているが・・・計画性、コミュニケーション性、社会性・革新性等で大きく離された。



ここからは個人的見解であるが、・・・
他国の案には・・・様々な個々の「人間」に対する問いかけがある。

●半外部のような空間を外周全体に巡らせ、中間領域をつくり、それを季節によって自身で開閉し、調整できる・・・太陽光結晶パネルを木立の葉っぱに見立てて、木漏れびを演出した「フランス案」


●パーゴラを調整して、日射を調整する「スペイン案」


●春や秋はテラスを室内の延長として積極的に使えるよう演出された「イタリア案」


・・・等々。


日本は、どうだったんだろう。
大きな庇を設け、縁側を設置、真空ガラスのはきだし窓で覆う。
屋根には一面に太陽光パネルを設置。・・・・
・・・壁天井には真空外断熱材、そして発電効率は・・・。


ここには様々な問いかけがあると感じている。

昨今の住宅に求められる快適性、社会性は、エコという論理の中でどうたちまわっているのだろうか?

日本においての現在のメーカー主導の住生活論。
機械や技術論も相まった様々な選択肢の中で、
それを個々が精査できない社会にはしないほうがいい。

機械からの脱却が方法論として存在しても、
機械や技術への依存度を高めようとする現在の強い方向性。

幸い、こういう職業についた自分はPCやCAD、そしてネットと同じで、
建築技術もツールである事を再認識しておきたい。

屋根が太陽光で発電して、電気を売る。
エアコンガンガン使えても、電気代安い。
高断熱だから冬だけど暖かいですね。が住宅性能として何処にいるべきか。
それも踏まえた上で、一年12ヶ月。冬は3ヶ月も 夏も3ヶ月。・・・も?なのだろうか。

自身も再考したい。

あくまで総論ですが、
日本古来の家は、冬の寒さを捨て、夏の快適性を得ようとした。
しかも冬でも、雪見障子に代表されるよう、外部と接点をそれでも強く持とうとした。

大切な技術論。ただそこに飲まれれると、どんなに文化や環境に寄り添おうと、根本的成り立ちの違う2者を踏襲することは出来ないと言うことになるのだろう。

参照:
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20121112/591030/

長田


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