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一級建築事務所 長田慶太建築要素

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神戸に行く機会があり、前々から見たいと思っていた「六甲枝垂れ」を見てきた。
この建築物は「第1回 JIA KINKI U-40 設計コンペティション」によって
最優秀案に選ばれた三分一博志氏設計によるものである。
従来の展望台のイメージから大きく飛躍し、
景色を楽しむだけではなく六甲の自然を体験できる施設として計画されている。
葉脈のイメージから導き出されたその形態は、
六甲山の頂にあるものとして妙に納得させられた。
繊細な枝が重なり合い、絡み合ったようなフレームは、ステンレスと檜で構成されている。
独自の形状解析プログラムを開発し、形状を決定しているらしい。
冬には樹氷が檜のフレームに着氷するように、水や空気の速度を考慮した
ディテールで設計されている事にも驚かされる。
内部では、六甲の風の速さや力を利用して空気を取り込み、
幹上部から排出するという自然換気が行われている。
冬に氷棚で製氷した氷を氷室で夏まで保管し、
夏にはその氷を使って外気を冷却する仕組みらしい。
複雑な形状ながらも、ディテールの破綻もなく、
プログラムと建築がうまく融合している。
場所性から導き出された解答としてもすばらしく、
久しぶりにいい建築を見れて、非常に勉強になった。

アワタ



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