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先日、「高松城跡地」で行われていた「工芸祭」に行ってきました。
全国から、様々な工芸品・・・クラフト作家100名程度が集い、直接購入もできます。


●選考委員
永見眞一 桜製作所会長
中村好文 建築家
皆川 明 ミナ ペルホネン デザイナー
山口信博 グラフィックデザイナー
三谷龍二 木工デザイナー
石村由起子 くるみの木主宰
一田憲子 編集者ライター

選考委員のブースもあり。

 工芸・・・と一言ではくくれない・・・
伝統技術に裏打ちされた、新しい価値と出会えた。
そんないい機会であったと思います。

建築も多分根本は同じで、物々の価値の一端としての「Basic」を基本と読み替えるなら、不可欠なものとしての伝統性とも、読み替えることも出来る・ということなんだろう。

心地いい感覚になれました。

飛雲閣:展示:
生活工芸5つのかたちと題して
  安藤雅信  赤木明登 辻和美 内田鋼一 三谷龍二





自身の生活にゆっくり浸透してくれる品・・・なけなしの手持ちをはたき・・・何点か購入してしまいました。ちょい高w。




しかし、ここからは、会場だった「高松城跡地」から。

日本3大水城の一つ。唯一の海水を使ったお堀を持つ。

 ウィキペディアが非常に分かりやすくかいてくれてます。 
外濠・中濠・内濠の全てに海水が引き込まれ、城内に直接軍船が出入りできるようになっており、水軍の運用も視野に入れ設計されていた日本初の本格的な海城。
陸から見ると天守閣が海に浮いているように見えたという。

だそう・・・。
なのだが・・・現存しない高松城・・・明治に老朽化で高松城は取り壊された。
実は今は「玉藻公園」という名があるが・・・城「跡地」・・・とあえて書いたのには、
個人的な、ただ一つの理由がある。久しぶりに行くと・・・尚更・・・なのだが。

城がないからじゃなく、 質が揺らいでると・・・感じるから・・・。


高松城:
本来は、海に直接面し、波を受けていた。外からも中からも景色は壮大であっただろう。
お堀も現在の「水門」方式が主軸であっただろうが、お堀に波も押し寄せる、より力ある生態系を纏った海城。

今はと言うと、いちお、お堀は海水であるが・・・海水である・・に留まる。
今も確かにそこには、フグや鯛が泳いでたり、してますが、心無し元気もない。
そう、逆に閉じ込められている感覚。


そうなったのは、 今はさびれたフェリー乗り場(現在は廃業)を繋ぐため、高松城海側を埋め立てて道を通したことが原因。水城なんて気配すらない。現在は埋め立てによって分断された水門を「地下水路」を使い、かろうじて接点を保っている。

国道30号「水城通り」という・・・皮肉にも、これが水と城の力強い接点を奪いさった。
そう交通量もない一本の道・・・。

天守の老朽化による・・・保存でなく・・・解体。
経済と 歴史の間で揺れた時代の産物としての交通量の少ない国道。

辿った道を逆行する引き算、足し算は、多大な労力を要するだろう。

実は2年ほど前、その国道の再整備案のコンペが行われました。
当事務所も「水城の復権」と題し、案を出したわけでありますが・・・ 選外。
当選案は、今より海側に埋立地を広げ・・・桜の名所を作ろう・・・というものでした。
どういうことなのか・・・個人的には分かりませんが・・・ なにか動きがあることは確か。

 そして・・・
工芸祭の傍ら、こんな合成写真を見つけた。復元予定図。
現実に忠実らしいが、他に類をみない、なんかいいデザイン。


調べてみると・・・  http://www.tamamokoen.com/   復元プロジェクト
これは、ただ単純な非常にシンボリックな意味合いからですが・・・
是非がんばってほしい。素直にそう思った。

工芸祭自体が非常に楽しく、良いのもだったが故、こっちに目がいってしまった・・・。
うーん。

長田

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