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一級建築事務所 長田慶太建築要素

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既存の店舗をこれまで、15年くらい見守ってきた植栽たちをこの度、新しい店舗に移設しました。

長嶋造園様と共に、3本のトネリコを集めて、1本の株立ち風に植えこみました。

1階の正面に緑が入ると、また、もうひとつ、柔らかい印象になりました。

引っ越してきた植栽たちが、新しい土地に根付いて、新しい店舗を見守っていってもらえるとうれしいです。

くまもと

ゴールデンウィーク中に訪れた万博記念公園

小さい頃に、親に何度か連れて来てくれていましたが、
大人になり、改めての「太陽の塔」
当時の万博については、ぼんやりとしか理解できてなかったのですが、
今回、展示をゆっくり見学することができました。
 
当時の先端技術を駆使して建てられたパビリオンが林立する未来都市空間
現在の日本では到底考えられないことを成し遂げており
とてつもないパワーを感じ、本当に感動しました。

タケマサ
 

 

「里山の中で・・・集落と共に」

香川県まんのう町。城山麓の扇状地にひろがる里山。空き家も多い集落の中にポツリと建っていた元看板工場をコーヒー焙煎所・チョコレートの製造販売所(Bean to Bar)…そして周辺農家で採れた野菜等の直販所、それらの食材を使ったお弁当の製造販売という複合機能を内包した工場への減築・改装プロジェクト。

インドネシアからフェアトレードで輸入されたコーヒー豆やカカオというこの集落にとってどこか異質なものと、近隣農家と訪れた人々を繋ぐ産地直販所…2つの大きく違うルーツを分け隔てることなく、自然と混ざり合った…おおらかな空間をめざした。やんわりと2つの全く異なるルーツが共存出来れば、それぞれの人々の目的は交錯し、相乗していくだけでなく、建物全体を架け橋として繋いでいる。

最初に敷地に訪れた際、増築改築を繰り返した工場は、どこか集落に対して異質で大きく、スケールアウトしているように感じた。そこで耐震強度が不足していた南棟の2階部分を減築しつつ、中間の1スパンを切り飛ばし、2棟に分け、集落の中に落とし込んだ。その2棟の中間部分に近隣にある地形を模したRC造のスロープを挿入。このスロープは、旧工場の鉄骨の柱と絡みながら横補強の力を負担し、耐震補強として機能しながら、再度2棟とそれぞれの2階部分を繋ぎ合わせている。スロープは、そのうち、近いうちに…自然の植生に飲み込まれ…背後の山と繋がって建物を飲み込んだように見せてくれるだろう。(Diagram参照)

周辺を歩くと、ポツポツと点在する木々の茂みがある。この茂みの中には、お地蔵さんや祠、また、農機具の倉庫だったり…。生活から切り離せない人々の大切なものを風や雨からの守りながら…集落の中で“標、導”となっている。
地産地消の円形厨房は2階に突き抜け、東屋となっているが、集落の方々から頂いた、昔にムシロを干すのに使っていた杉丸太を、その里山に点在する木々の茂みを踏襲しながらまとわし、この場所だからこその“標、導”となっている。

使用する家具や建具は、近隣の民家で古くから使われていた建具や農機具や古道具、かつて工場だった時に使われていた什器やトタン板に手を加え、照明や外壁として再利用している。


既存建物も建築物としてでなく、躯体を植物の幹のように自植しているように考えると、これらの行為の混ざり合いが、集落そのもののや近隣の植生のように、何が先にあったのか…何が発端だったのか…を曖昧にし、時間のズレが生まれ、これからの活動自体ゆっくりと里山に埋没させてくれる。

長田慶太


 

 

 

 

 

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